ooyamasay

詩をただ載せていきます

レモン一枚/大山星

レモン一枚/大山星


目の厚さと 顔のほくろの位置が

君と一緒だったあの子を好きになった


まだあの子は私のことを知らないけれど

近づいてはいけないと思った

 

 

君に残した跡を

彼女にも負わせることはできない


ましてや世間的には「少数派な」思いを

明かしてはいけないと思った


そもそも 君の面影を好きになってる

ようなものかもしれないし


苦い とても苦い

 

 

でも だめだった

同じクラスで同じ部活だったから

それだけを言い訳に

でもなるべく距離は取った

でも

 


好きだった

向こうもそう言った

ある時にはレモンが一枚

入るくらいの距離だった

でもそれでおしまいにした


でも その分忘れられなくなって

苦い とても苦い

 


時間が経った今も

今ではレモン一枚分の苦しさ