ooyamasay

詩をただ載せていきます

燃える羽/大山星

燃える羽/大山星


まぶたをあげて 羽を奮い立たせるわ

だれかにゆるされないわたしのいのち

きらめくなみだが 美しく冷たいジュエリー

数だけ見ればとんだお金持ち

私の傷が 血が 透けてみえ

さらに色とりどりの輝きへ


かわいそうなあの人には

まぶたをかるくふせ 羽をすり寄せて

ほほえみをあげるの

社会にゆるされないわたしたちのいのち

涙がながれた跡の道も、

結晶がきらめいてさらにかがやくからさ


自分の羽を燃やしきる勇気はなかったの 

火をつけたことはあったけれど

だからきみにすり寄ったのも気まぐれとエゴ たまたま目についたからぬくもりをあげて

地獄に引き戻した 

君の人生に小さな生きがいすら

もたらす力もないのに

すすけてこげくさいのに

ゆるして