えくぼ
持て余す微熱の温度
ただ鈍い磁力に任せて
触れるしかできない
ここにはわたしときみだけ
瞳にははちみつの重み
口元には天使の手のひら
きみだけのもの
でもわたしたちは溶けあえない
永遠に0mmが離れてる
雑音も気管にあるビー玉から
ずっとふるえて聞こえてる
昼、きみの瞳に映った雲が
流れているとわかるほど
見つめてた時間
夜、きみの喉をかっ切れるのも
わたしの爪だけだと
どうしても熱い傷
心細さを埋めるように
指でなぞるうなじ
本当にわたしがいらないのは
きみの心臓だけ
あとは全部、全部
感じさせて
お願い、もう会おうなんて言わないで
そんな必要がないくらい奪いあうよ