ooyamasay

詩をただ載せていきます

あたま、いたい/大山星

あたま、いたい/大山星

 

ザラザラザリ…ガリガリガガガ…

 


あれは 教科書で見覚えのある

誰かの尾骨

頭の上を通り過ぎてゆく


痛む頭をなでるかのように


行ってしまった


たしか骨の周りは透けていて

夜の群青でした

必死の証言むなしく


「ただの夢」で片付けられる

でも夢ならこんなに覚えているはずがない


触れられた違和感 鳴り響く音

骨と骨がぶつかる間に 飲んだ息の 乾いた味も


これは確かに終わらない地獄

夢でいいのだけど。