気丈
何をおぼえて何を忘れたらいいの
さっきまでにおっていたあなたの気配も
もうとおりすぎてしまった かおり
はなれていてよ さびるまでなら
どこまでもいつまでもあなたをおぼえている
にぶいおもみをずっと、一人でたえていくわ
後悔なんて一つじゃないし、嬉しかったことも一つじゃない
あらゆる一瞬と、そのとき脳内に走った電流をすべては刻めない かなしいよ
さるべくしてきえたあなたとおもいたくない
こんななまなましいこと言うべきじゃないかもしれないけれど、
すべてこの思いは骨のかけらに終わる
ひび割れる地面と頭蓋骨、溶けるマグマと血、蒸発する水分と水分、灰
結局は人に吸われておおきくなるの あなたの記憶は それまで
私が、心臓と肺の間にはさんでおくから
きみのあつさとおもさをしまっておく
これを開けるのはまたの機会にしましょう